極東ロシアの紫水晶 Amethyst from Kedon, Magadan Oblast, Russia
横浜ミネラルショーのメインの戦利品です。
家にはいいライトも撮影ボックスもないので(白と黒の紙は買ってありますが)、自然光がないとまともな明るさの写真が撮れません。昨日は久しぶりに日の光が射したので、TALISさんに出かける前に急いで撮りました。そのうちスパイラルバイタライトが欲しいなー!
切り抜きしただけで、何もいじっていない写真です。カメラの露出も0のまま。だから、黒い紙が黒く映っていません(笑)。あ、でも箱の内側が黒くなってるからいーのか?
適当に撮るとこんな感じで、見た目もかなり近い……と書こうとして、今、チラッと実物を見てみたら、いやいやどうして、実物はもっと複雑な色と輝きでした。←はは。自賛
澄んだ赤みがかった紫色の頭部、はっきりした色のゾーニング(?)が特徴的な、極東ロシアの紫水晶です。長いところで4.5センチくらい。
では、左を向いて……。
頭の部分にクラックが入っていて、きらきら光ります。
(これも、切り抜き以外は何もいじっていない写真)
ラベルのLocationは、
Kedon River, Magadan Oblast, Russia
ロシアのマガダン州というところらしいです。
さっそく調べてみると(産地なんか調べるようになったのは本当に最近です)、ここでした。
大きな地図で見る
日本列島よりアラスカ寄りにありますねー。まさに極東。Kedonという地名は、こちらのサイト(http://gems.minsoc.ru)に、
In 1970-s, in the Magadan Region, in the upper reaches of the Kedon River, the Omolon River tributary, the Kedon deposit was being studied – in effusive with collection druses of reddish-violet amethyst up to 5 cm. long, and sometimes up to 10 cm.
1970年代にOmolon 川の支流のKedon 川の上流で鉱床が……研究のために採掘されたのかな? 「in effusive with collection druses」というのがよく分かりませんが(effusiveは「熱烈な」、druseは多分「晶洞」)、とにかく「reddish-violet amethyst」、つまり赤みがかった紫色の、5センチまで、ときには10センチまでの紫水晶が採れる、という感じでしょうか。
この鉱床が今どうなっているのか分かりませんが、最近また掘り始めたのかもしれません。
頂点を映してみました。ピントがあってないけど……(だめじゃん)。
続いて、mindatで検索すると、同じ産地で、母岩つきの標本が複数上がっていました。色もよく似てる! みんなコロンとした形です。(リンク先はmindat(英語))
なかでもこの産地のすばらしい標本をたくさんお持ちなのは、www.pegmatite.ruというクールなドメイン名をお持ちの、Olegさんというモスクワ在住の方らしいです。海外旅行と鉱物収集がご趣味のようです。日本はまだいらしたことがないようです。サイトにはロシアの鉱物の産地の地図などが載っています。
裏が見たかったので、ぺりぺりとボンドをはがしちゃいました(ごめんなさい)。
頭の部分の裏側には、水が走ったような、虹の目のようなクラック(?)があります。写真には撮りづらいけど、時々ぎょっとするような虹色の光り方をします。
ちなみに、同じ産地のこれ(リンク先は海外の鉱物オークションサイト)はクラックではなく、波形の……成長線? とにかく面白いです。
右下の部分なんて、宝石にできそうな透明感。
水晶の柱の部分は、肉眼では桃色に見えるんですが、あれこれ向きを変えて、ようやく撮ってみました(下の写真)。かなり赤っぽく映っていますが、この写真の左半分のようにやわらかいピンク色に見えるんです。
頭だけ赤かぶ色のキャップをかぶったような、錐面のすぐ下にある線(蛍石ではないのでゾーニングとは呼ばないと思うけど)、この産地では珍しくないようです。たとえばこれなんて顕著。
さらに、mindatのアメシストの写真をパラパラ見ると(3400枚もある)、オーストリアの紫水晶のこれとかこれ、ブラジルの紫水晶のこれも似たような線がありました。(以上、リンク先はいずれもmindat)
それにしても心を騒がせるような華やかな赤紫色、横浜の後に知った、Nehanさんの「ディープマゼンタ・ブランドバーグ」にも驚いたのですが、似ているけどやっぱり少し色が違うような……でも、あのブランドバーグ産のディープマゼンタもすごい色ですね。(全部売り切れだけど)
アメシストって、実はいろいろな色があるんですねー! アメリカの何とかいう(あー昨日渋谷で聞いたのに忘れた。Jacsons(リンク先はGoogleの画像検索)だったかなあ……)少し青みがかった紫色も、何ともいえず綺麗でした。
この石だけで横浜のミネラルショーは終了しましたが、いろいろ調べて楽しかったし、よしとします(こんなところまで読んで下さった方、いらしたら、ありがとうございます……)。
それに「紫水晶が欲しいな」とぼんやり思って出かけて、これほど期待以上の品に出会えることはまれなので(……まあ、あの店ではたびたびありますが)。
この石は横浜ショーの開場二十分くらいには「お取り置き」にしたので、多くの人の眼に触れてるはずはないのですが、Twitterで写真を上げたら、早速「会場で見ました」と言われました(笑)。さすがです……。
普段は黒い箱(この箱が黒いのは遮光のためだったの)に入れておいて、ときどき蓋を開けて楽しむことにします。
そして、これで横浜ショーの写真アップは終わりなので、多分しばらくは石について記事を上げない期間に入ります(笑)。
ちなみに、白い背景だとこんな感じ……(黒っぽく映ってしまった)。
家にはいいライトも撮影ボックスもないので(白と黒の紙は買ってありますが)、自然光がないとまともな明るさの写真が撮れません。昨日は久しぶりに日の光が射したので、TALISさんに出かける前に急いで撮りました。そのうちスパイラルバイタライトが欲しいなー!
切り抜きしただけで、何もいじっていない写真です。カメラの露出も0のまま。だから、黒い紙が黒く映っていません(笑)。あ、でも箱の内側が黒くなってるからいーのか?
適当に撮るとこんな感じで、見た目もかなり近い……と書こうとして、今、チラッと実物を見てみたら、いやいやどうして、実物はもっと複雑な色と輝きでした。←はは。自賛
澄んだ赤みがかった紫色の頭部、はっきりした色のゾーニング(?)が特徴的な、極東ロシアの紫水晶です。長いところで4.5センチくらい。
では、左を向いて……。
頭の部分にクラックが入っていて、きらきら光ります。
(これも、切り抜き以外は何もいじっていない写真)
ラベルのLocationは、
Kedon River, Magadan Oblast, Russia
ロシアのマガダン州というところらしいです。
さっそく調べてみると(産地なんか調べるようになったのは本当に最近です)、ここでした。
大きな地図で見る
日本列島よりアラスカ寄りにありますねー。まさに極東。Kedonという地名は、こちらのサイト(http://gems.minsoc.ru)に、
In 1970-s, in the Magadan Region, in the upper reaches of the Kedon River, the Omolon River tributary, the Kedon deposit was being studied – in effusive with collection druses of reddish-violet amethyst up to 5 cm. long, and sometimes up to 10 cm.
1970年代にOmolon 川の支流のKedon 川の上流で鉱床が……研究のために採掘されたのかな? 「in effusive with collection druses」というのがよく分かりませんが(effusiveは「熱烈な」、druseは多分「晶洞」)、とにかく「reddish-violet amethyst」、つまり赤みがかった紫色の、5センチまで、ときには10センチまでの紫水晶が採れる、という感じでしょうか。
この鉱床が今どうなっているのか分かりませんが、最近また掘り始めたのかもしれません。
頂点を映してみました。ピントがあってないけど……(だめじゃん)。
続いて、mindatで検索すると、同じ産地で、母岩つきの標本が複数上がっていました。色もよく似てる! みんなコロンとした形です。(リンク先はmindat(英語))
なかでもこの産地のすばらしい標本をたくさんお持ちなのは、www.pegmatite.ruというクールなドメイン名をお持ちの、Olegさんというモスクワ在住の方らしいです。海外旅行と鉱物収集がご趣味のようです。日本はまだいらしたことがないようです。サイトにはロシアの鉱物の産地の地図などが載っています。
頭の部分の裏側には、水が走ったような、虹の目のようなクラック(?)があります。写真には撮りづらいけど、時々ぎょっとするような虹色の光り方をします。
ちなみに、同じ産地のこれ(リンク先は海外の鉱物オークションサイト)はクラックではなく、波形の……成長線? とにかく面白いです。
右下の部分なんて、宝石にできそうな透明感。
水晶の柱の部分は、肉眼では桃色に見えるんですが、あれこれ向きを変えて、ようやく撮ってみました(下の写真)。かなり赤っぽく映っていますが、この写真の左半分のようにやわらかいピンク色に見えるんです。
頭だけ赤かぶ色のキャップをかぶったような、錐面のすぐ下にある線(蛍石ではないのでゾーニングとは呼ばないと思うけど)、この産地では珍しくないようです。たとえばこれなんて顕著。
さらに、mindatのアメシストの写真をパラパラ見ると(3400枚もある)、オーストリアの紫水晶のこれとかこれ、ブラジルの紫水晶のこれも似たような線がありました。(以上、リンク先はいずれもmindat)
それにしても心を騒がせるような華やかな赤紫色、横浜の後に知った、Nehanさんの「ディープマゼンタ・ブランドバーグ」にも驚いたのですが、似ているけどやっぱり少し色が違うような……でも、あのブランドバーグ産のディープマゼンタもすごい色ですね。(全部売り切れだけど)
アメシストって、実はいろいろな色があるんですねー! アメリカの何とかいう(あー昨日渋谷で聞いたのに忘れた。Jacsons(リンク先はGoogleの画像検索)だったかなあ……)少し青みがかった紫色も、何ともいえず綺麗でした。
この石だけで横浜のミネラルショーは終了しましたが、いろいろ調べて楽しかったし、よしとします(こんなところまで読んで下さった方、いらしたら、ありがとうございます……)。
それに「紫水晶が欲しいな」とぼんやり思って出かけて、これほど期待以上の品に出会えることはまれなので(……まあ、あの店ではたびたびありますが)。
この石は横浜ショーの開場二十分くらいには「お取り置き」にしたので、多くの人の眼に触れてるはずはないのですが、Twitterで写真を上げたら、早速「会場で見ました」と言われました(笑)。さすがです……。
普段は黒い箱(この箱が黒いのは遮光のためだったの)に入れておいて、ときどき蓋を開けて楽しむことにします。
そして、これで横浜ショーの写真アップは終わりなので、多分しばらくは石について記事を上げない期間に入ります(笑)。
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