2013年4月3日水曜日

極東ロシアの紫水晶 Amethyst from Kedon, Magadan Oblast, Russia

横浜ミネラルショーのメインの戦利品です。

家にはいいライトも撮影ボックスもないので(白と黒の紙は買ってありますが)、自然光がないとまともな明るさの写真が撮れません。昨日は久しぶりに日の光が射したので、TALISさんに出かける前に急いで撮りました。そのうちスパイラルバイタライトが欲しいなー!



切り抜きしただけで、何もいじっていない写真です。カメラの露出も0のまま。だから、黒い紙が黒く映っていません(笑)。あ、でも箱の内側が黒くなってるからいーのか?

適当に撮るとこんな感じで、見た目もかなり近い……と書こうとして、今、チラッと実物を見てみたら、いやいやどうして、実物はもっと複雑な色と輝きでした。←はは。自賛

澄んだ赤みがかった紫色の頭部、はっきりした色のゾーニング(?)が特徴的な、極東ロシアの紫水晶です。長いところで4.5センチくらい。


では、左を向いて……。



頭の部分にクラックが入っていて、きらきら光ります。
(これも、切り抜き以外は何もいじっていない写真)

ラベルのLocationは、
Kedon River, Magadan Oblast, Russia
ロシアのマガダン州というところらしいです。

さっそく調べてみると(産地なんか調べるようになったのは本当に最近です)、ここでした。


大きな地図で見る

日本列島よりアラスカ寄りにありますねー。まさに極東。Kedonという地名は、こちらのサイト(http://gems.minsoc.ru)に、

In 1970-s, in the Magadan Region, in the upper reaches of the Kedon River, the Omolon River tributary, the Kedon deposit was being studied – in effusive with collection druses of reddish-violet amethyst up to 5 cm. long, and sometimes up to 10 cm.

1970年代にOmolon 川の支流のKedon 川の上流で鉱床が……研究のために採掘されたのかな? 「in effusive with collection druses」というのがよく分かりませんが(effusiveは「熱烈な」、druseは多分「晶洞」)、とにかく「reddish-violet amethyst」、つまり赤みがかった紫色の、5センチまで、ときには10センチまでの紫水晶が採れる、という感じでしょうか。

この鉱床が今どうなっているのか分かりませんが、最近また掘り始めたのかもしれません。


頂点を映してみました。ピントがあってないけど……(だめじゃん)。

続いて、mindatで検索すると、同じ産地で、母岩つきの標本が複数上がっていました。色もよく似てる! みんなコロンとした形です。(リンク先はmindat(英語))

なかでもこの産地のすばらしい標本をたくさんお持ちなのは、www.pegmatite.ruというクールなドメイン名をお持ちの、Olegさんというモスクワ在住の方らしいです。海外旅行と鉱物収集がご趣味のようです。日本はまだいらしたことがないようです。サイトにはロシアの鉱物の産地の地図などが載っています。


裏が見たかったので、ぺりぺりとボンドをはがしちゃいました(ごめんなさい)。

頭の部分の裏側には、水が走ったような、虹の目のようなクラック(?)があります。写真には撮りづらいけど、時々ぎょっとするような虹色の光り方をします。
ちなみに、同じ産地のこれ(リンク先は海外の鉱物オークションサイト)はクラックではなく、波形の……成長線? とにかく面白いです。


右下の部分なんて、宝石にできそうな透明感。

水晶の柱の部分は、肉眼では桃色に見えるんですが、あれこれ向きを変えて、ようやく撮ってみました(下の写真)。かなり赤っぽく映っていますが、この写真の左半分のようにやわらかいピンク色に見えるんです。


頭だけ赤かぶ色のキャップをかぶったような、錐面のすぐ下にある線(蛍石ではないのでゾーニングとは呼ばないと思うけど)、この産地では珍しくないようです。たとえばこれなんて顕著。

さらに、mindatのアメシストの写真をパラパラ見ると(3400枚もある)、オーストリアの紫水晶のこれとかこれブラジルの紫水晶のこれも似たような線がありました。(以上、リンク先はいずれもmindat)

それにしても心を騒がせるような華やかな赤紫色、横浜の後に知った、Nehanさんの「ディープマゼンタ・ブランドバーグ」にも驚いたのですが、似ているけどやっぱり少し色が違うような……でも、あのブランドバーグ産のディープマゼンタもすごい色ですね。(全部売り切れだけど)

アメシストって、実はいろいろな色があるんですねー! アメリカの何とかいう(あー昨日渋谷で聞いたのに忘れた。Jacsons(リンク先はGoogleの画像検索)だったかなあ……)少し青みがかった紫色も、何ともいえず綺麗でした。



この石だけで横浜のミネラルショーは終了しましたが、いろいろ調べて楽しかったし、よしとします(こんなところまで読んで下さった方、いらしたら、ありがとうございます……)。

それに「紫水晶が欲しいな」とぼんやり思って出かけて、これほど期待以上の品に出会えることはまれなので(……まあ、あの店ではたびたびありますが)。

この石は横浜ショーの開場二十分くらいには「お取り置き」にしたので、多くの人の眼に触れてるはずはないのですが、Twitterで写真を上げたら、早速「会場で見ました」と言われました(笑)。さすがです……。

普段は黒い箱(この箱が黒いのは遮光のためだったの)に入れておいて、ときどき蓋を開けて楽しむことにします。

そして、これで横浜ショーの写真アップは終わりなので、多分しばらくは石について記事を上げない期間に入ります(笑)。
ちなみに、白い背景だとこんな感じ……(黒っぽく映ってしまった)。

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