「和の美」を堪能、足立美術館

おととい行った、足立美術館が素晴らしく、なかなか印象が去りません。
(出雲大社も、もちろん良かったです!)

池袋ショーまで一週間を切りましたが、ちなみに、この美術館を創設した、実業家の足立翁の言葉。

「いやまったく名作との出会いは人と同じで、縁だね。絵を集めるのは金じゃない。値段じゃない。いいものが出たら目をつむって掴んでしまえということだ。まったくあの絵は惜しいことをした。いまだに夜中にパッと目が覚めては思い出し、眠れん時があるよ」

この「絵」を「石」に置き換えると、うなずけるものが……いや、毎回々々、目をつむって掴んでいたら、どうなることかですが(ガクブル)、でも、「あの石、やっぱり買っておけばよかったな」と思って、夜寝る前などにふっと思い出すことはありますね。それも縁なのでしょうが。

それでは、茶室(寿立庵)を中心に写真をアップします!


まずは、門へのアプローチ。
一眼レフを持って行かなかったことが悔やまれるのです。iPhone画質でこれなのに……。



門を振り返るとこんな感じ。


六畳台目、ここで茶室の説明を聞きます。
桂離宮の松琴亭を模しています。


三畳台目。
内部の壁は「油壁」。外壁は聚楽塗り、又は「蛍壁」。
中柱は……えーと、何の木だっけ?

間取りや窓の種類など、詳しく説明してくれます。
が、茶道の基礎知識に欠けるため、覚えられず(涙)


にじり口。ここから入るわけではないのです。ホッ


天井は蒲天井、掛け軸は、このとき、伊達政宗の書簡でした。


六畳台目の前には、つくばいのある苔庭があります。
柴折戸で、隣の庭とつながっている。


八畳のお座敷で抹茶をいただきます。
えーと、このお手蹟(て)はどなたのでしたか……聞いたのですが、忘れました(そんなのばかり)

あっ、裏千家の家元だったかな? 


お菓子は、「日の出前」。
ほくほくして、さっぱり上品な甘さ。


庭の隅にある腰掛待合。

足立美術館の日本庭園は、どこも完ッ璧に手入れされているので、ほとんど庭に降りることができません。
ここの茶室の庭は小さいけど、外に出て散策できるのが嬉しいです。



座敷のほうを見るとこんな感じ。


座敷の中。皆さんが退席された後、いそいで撮りました。

抹茶碗は全員違って、出雲の窯が多かったです(一つずつちゃんと説明してくれる)。

ちなみに、敷地内にもう一箇所茶室があり、そちらでは、純金の釜で沸かした湯で、お茶をたててくれるそうです……(満席でした)。

この美術館は、敷地は五万坪、勝山、京羅木山などを自然の借景にしています。
・ 米国の日本庭園専門誌で、10年連続庭園日本一。
・ 『ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン』で山陰エリア唯一の「三つ星」(わざわざ旅行する価値がある)

歴史を考えるとやはり桂離宮が……とも思いますが、しかし、本当にどこを向いても、ちょっとした中庭も、完璧に絵になります。「気合」が違います。






入館料2200円ですが、十二分に満足しました(笑)。
横山大観を中心とする日本画、河井寛次郎、北大路魯山人の陶芸のコレクションも素晴らしいです。(今は大観の「紅葉」が見られます。私は小林古径が好き)

日本庭園と日本画が一体になった「和の美」を、強く感じました……(ため息)

上野の国立博物館に行きたくなったし、あと、茶室をもっと楽しむために、最低限の知識があってもいいかな~と思いました。

旅の最後に、本当に目の保養になりました! (出雲はもう少し記事が続きます)





人気の投稿