映画『日々是好日』
(思わず買ってしまいました。石は関係なし) |
映画『日々是好日』、いい映画でしたー。
最近、茶道についてちょっと知りたいと思っていたので、そのせいもあるけど。
もうあまり映画館で上映されていないせいか、小さい部屋なのに満席近くて、びっくりでした。途中、寝ている人もいたけど(笑)、私は思わず涙してしまった。お父さんが温かそうな良い人で。お父さんが、というより、「人生って」みたいな感じ。
そういう意味では、樹木希林のもう見られない姿も、じーっと見入ってしまいました。
誰も彼もが一期一会……。
女の子たちの洋服やインテリア、和菓子も可愛かったです。あの電車はどこ?
水の流れ、雨、海のシーンが効果的に使われていて、先月、パワースポットについての考察したこと(というほどでもない)を思い出したりして。
水はすごく大事!
深く浸透していき、癒し、清める。
これも、日本人的感覚のひとつなのかな。
写真は足立美術館の寿立庵です。以前の写真はコチラ |
武田先生が、お茶事は、亭主も客も同じでも、すべて「一生に一度のこと」と思って、真剣にやりなさい。と言う、迫力のシーンがあるけど、これは本当にそう。
本当は、毎日がそう。
今年はとくにそう感じるようになった年でした。今、振り返れば、学生時代や、前の会社のときも、もっと今みたいな気持ちで毎日を過ごせたらよかったなー。一喜一憂せず、すべて一期一会だと。二年もすればどうでもよくなるような小さな悩み事をくよくよ考えることなかったよーw(ま、そのときはやっぱり悩むものですが) 価値判断をしなければ、体験自体がすばらしい。映画では、「冬の凍てつく寒さをあじわう」と言っていたけどそういうこと。
わざわざ茶事という「儀式の場」をつくるのは、忙しない日常で、そういうことを思い出すためにあるのかな、と思った。
武田先生のお家に行く途中が、低い塀の小道になってるけど、これは、茶庭の一部「露地」かと。
茶庭に、枝折戸があって、待合があって、飛び石を踏んで露地をすすんで……というのは、段階を経てある場所に入っていく、という通過儀礼(イニシエーション)の比喩だと思います。
神社も鳥居があって、参道があって、手水で自分を清め(リセット)して中心にすすむ、ところ似てますね。
ところで、寿立庵は閉室してしまったの? 1500円だったけど、あのとき行っておいてよかった。 |
頭を使わずに掛け軸を見る、というシーンがあったけど、それもちょっとだけ分かるような。熱海のMOA美術館に行ったとき思ったけど、ただでさえ「書」「筆跡」というのは、言語化できない情報を含んでいるものだから。
文字を読めば、文字の内容だけが頭に入ってくるもの。
ロケ地でチラッと使われていた三渓園も、行かなきゃ……!
暖かくなったらカメラ持って行くぞ!
横浜の三渓園は、日本の数寄屋でもレベルの高いものが揃っているとかで、「西の桂離宮、東の三渓園」とまで言われていたんです。ええー。有名な茶室「待庵(たいあん)」は、この間まで原寸大複製が六本木にあったとかで、見に行けばよかった!
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